天才と天才

思春期

そういえば落合百合は七組のクラス一位だという話を聞いたことがある。

「あの人と知り合いなのか?入試では聞いたことないけど」

僕はどこかおかしくなかってしまったのか、自分でも何を言っているのかわからない。

「前に私たちの中学校に練習試合をしに来たときに会ったの。私は野球部のマネージャーだったからその時に少し話したくらいだよ」

菊地の言葉に僕は疑問を持った。

落合百合はソフトボールをやっていたのになぜ野球部のマネージャーの菊地と会ったのかだ。

「ごめん、言い忘れてた。野球部とソフトボール部で練習試合をしたんだ」

菊地がにこやかにそう言った。

「なんで?ルールとか違うよ」

僕は疑問をそのまま言った。

「私たちの野球部は強かったから練習でソフトボールの試合をしたの。負けちゃったけどね」

菊地はなんだか寂しそうにそう言った。