思春期

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約一分後、僕は警備員達に囲まれた。 警備員達が僕の制服を見たのか、去っていった。 僕は気が抜けたのか、力が抜け、その場に座りこんだ。 いったい何だったんだろうか。 だけどまた中に入ろうとすると鳴る事を予想することはできた。 どうすれば良いのだろうか。 そう考えているうちに中から誰かが出てきた。 よく見ると、落合百合だった。 僕にはようやく立ち上がるくらいの力が戻り、立ち上がると同時に、逃げようとした。 「あれっ?翔君だよね?」 落合百合の高いとも低いとも言えない声がした。 僕は振り返ると、そこにはなぜか心配しているような目でこちらを見ている落合百合がいた。 「さっき警報器が鳴ったけど、それって翔君の仕業なの?」 「う、うん。中に入ろうとしたら、もの凄い音が鳴って、中に入れなくて」 僕は緊張しながら話した。 「名札があれば入れるよ。先生もそう言ってたよ」 僕はその言葉を信じ、ポケットから名札を取り出し、さっき引っ掛かった場所に名札を持って行った。 何事もなかったかのように、難関を通ることができた。
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