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「止め」
試験官のその言葉で全員が手を止めた。
聖筒はこの地域の他の公立高校と違い、定期テストが五回行われる。
その最初のテストが五月中旬に行われた。
僕にとってこのテストは他の人と違い、プレッシャーが掛かっていた。
前回のテストでは全体で一位、今回も一位を取らなければいけない。
周囲にはそんなの当たり前という目で見られていた。
そのテストの全日程が終了した。
周囲にはテストの日程が終わった事に喜んでいる者も居れば、別の意味で終わった人も居た。
僕にはその二つは当てはまらなかった。
出題された問題は全て解いた。
全ての教科が、満点である可能性は低い。
ほんのわずか減点されているだろう。
つまり、僕の場合は出来が良くて喜んでいる。
恐らく、このクラスでその事で喜んでいる奴は僕ともう一人くらいだろう。
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