新しい季節

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僕の予想通り課題は多かった。 その上、難しいというおまけ付きだった。 僕はまず数学を三日間で終わらせた。 その次に英語、そして国語とたった六日間で課題が終わった。 普通の人には難しすぎる。 だが、並々ならぬ努力をしてきた僕には簡単過ぎた。 入学式五日前、健が課題を写しにきた。 健は課題の半分も出来ていなかった。 「翔は本当に天才だな。こんなに難しいのにすぐ出来たんだから」 健が帰り際にそう言った。 僕は反論しようとした、しかし何を言っても無駄な事は今までの経験からわかっていた。 僕はじゃあな、という一言で健と別れた。 もう少しで入学式だ。 まず入学してすぐにあるテストで一位を目指す。 そして一気に頂点に立つ。 それが僕の最初の目標だ。
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