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大学四年生の冬。
早々に内定が決まった俺は最後の冬休みをなんとなく過ごしていた。
「去年のクリスマスも結局一人だったし…今年のバレンタインもまたアイツからの義理チョコだけかなぁ…」
俺には幼なじみがいる。
故郷は青森。バンドがやりたくて無理矢理に東京の大学に行くまで、小中高と一緒だった女の子。
半分兄弟みたいな感じで…なんでも言い合える友達だった。
今でも良くメールしたり…話しが盛り上がれば電話もするし…
俺の中で…きっと一番大きな存在だろう。
だけど告白した事はない。
何故なら…
今の日常が…声が聞ける、顔が見れるこの当たり前な日常が俺に取って十分幸せで…
壊したくなかった。
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