遊園地

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「あっそろそろですね。」 いかにも楽しそうな言葉が 隣から聞こえる。 そんなこと分かってるわよ! と悪態をつきたいところだけど 生憎今の私には そんな余裕はない。 「ミミさん大丈夫ですか? 固まってますよ?」 とまたもや面白そうに言うので 『だっ大丈夫だってば…』 となんとか言えた。 我ながら今にも 消えそうな声だわ。 「…困った人ですね。 …ほら、こうすれば平気ですよ。」 と聞こえたと同時に 左手に温かい感触。 『えっ…』 言葉を発しようとした瞬間 私たちを乗せた機体は 急降下を始めた。
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