第2話:放課後

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別の人なら応援から何まで完璧にやってあげれたのに。 『璃恋、ごめん。それはできないよ。だってあたしも…先生が好きだから。』 言っちゃった。けどすっきりした。 『…湊。湊も?うそ…。じゃあ璃恋、湊の事すごい今傷つけたよね?…ごめんねっ。璃恋…気付かなかった。湊が碧先生の事好きだったなんて。気付いてあげられなくてごめんね。』 璃恋。気付くはずないよ。気付かれないようにしてたんだもん。こっちこそごめんだよ。言わなかったあたしが悪いのに…。 『ううん。あたしこそ、璃恋に言ってなかったし。ごめんね。』 璃恋の瞳から涙が落ちた。そして、璃恋は首を振って泣きながら言った。 『ううんっ。…湊は悪くないよ。…璃恋。碧先生好きな事、やめるね。だって湊と取り合いしたくないし、湊の事傷つけたくない。だから、本当にごめんね。』どうして?璃恋は何も悪くないよ?なんで、そんなにあたしに気を使うの? 『璃恋。あたし、それじゃ嫌だ。あたし、璃恋にも恋してほしい。ね?仲良いライバルでいてよ。確かに先生を好きなライバルは少ないほうがいい、けど璃恋は好きなんだよ?簡単にあきらめちゃダメだよ。』 璃恋は微笑んだ。あたしも微笑んだ。今は璃恋がどうしてそんなにあたしに気を使ったのかは分からないけど、とりあえず、璃恋との関係が崩れなくてよかった。
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