月がちょうど満月だった。

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私はそれを聞いてさっきの確信を打ち消した。 また会える。 同じ川で、同じ居酒屋をめざしながら、きっとまた会う。 また自然を感じることができる。 二人で月を眺めながら手をつなぐ。 そしてもう離さない、その時は二度と。 そこで、私はちいさく、しかししっかりと、右足をこれからの世界に踏み出した。
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