第零章 ~プロローグ~

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カイナル暦1358年…… 世界最大の大陸クル大陸の約五割もの国土をもつ世界最大の国カイナル帝国 そのカイナル帝国の辺境の小さな村ルズル ここルズルでアベルは生まれ育った 「おーい アベル!」 アベルは村長のグルテに呼び止められた 「なんだグルじい?」 アベルは歩みを止め振り向く 「遺跡の様子がおかしい様なんだが少し様子を見てきてくれんか?」 グルテの言う遺跡とは三千年前に栄えたのガイル文明のものでクル大陸に数多く点在するものでその内の一つが村の北にあった 一ヶ月ほど前からその遺跡から魔物が現れて村を襲うということが何度かあり、その度にアベルが魔物の退治に当たっていた 元々は村の周りで起こる魔物などの厄介事はアベルの父であり、元帝国武術指南役のケイロムが引き受けていたがそのケイロムが病に倒れてからは父からその全てを受け継いだアベルがそれを受けていた 「チッ! またかよ」 アベルは舌打ちをし、は妙な不安を感じながらグルテに詳しい話を聞いた 「遺跡の近くで狩りをしていたものが遺跡から多くの魔物の咆哮の様なものを聞いたらしいのだ 今まではそれほど多くの魔物が現れた事が無かったんで気になってな、すまんがすこし見てきてくれ」 アベルは先程の不安が現実になったような気がして急いで遺跡に向かった
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