第1話『入学式』

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立ち上がった奴は背だけは俺と変わらないけど、顔立ちからも、何か知らんがモテるオーラ全開。 ただの嫉妬心から俺は苛々してきた。 男ですから。 「えっと……俺の前の席」 奴が名乗らないので(お互い)奴の名札を見て答える。 なんだかんだ俺って優しいじゃん。 『そっか。悪いな』 奴はそう言うと席に着き、椅子を俺の方に向けた。 『俺、鬼島匠。よろしく』 鬼島匠。 俺は初めて鬼の名前を聞いた。
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