61人が本棚に入れています
本棚に追加
立ち上がった奴は背だけは俺と変わらないけど、顔立ちからも、何か知らんがモテるオーラ全開。
ただの嫉妬心から俺は苛々してきた。
男ですから。
「えっと……俺の前の席」
奴が名乗らないので(お互い)奴の名札を見て答える。
なんだかんだ俺って優しいじゃん。
『そっか。悪いな』
奴はそう言うと席に着き、椅子を俺の方に向けた。
『俺、鬼島匠。よろしく』
鬼島匠。
俺は初めて鬼の名前を聞いた。
最初のコメントを投稿しよう!