0人が本棚に入れています
本棚に追加
『…リ…きろ。…エリ…。』
誰かが呼ぶ声がする。でもなんだか暖かいものにくるまってるみたいで起きるのが勿体無い。
「もうちょっと~」
『遅刻するぞ。まぁこのまま俺に抱かれていたいならいいけど。』
…この声は雪?でも今なんて言ったかな?
私は眠い目を擦りながら重たい瞼をあげた。すると目の前には均整の取れた胸があった。
「っきゃあ!!」
とっさに叫びその胸を押すと雪が平然とした顔でこっちを見てきた。
『なにやってんだ?早く起きて支度しろよ。遅刻するぞ。』
私はなんで雪の部屋で雪に抱かれて寝ていたのか思い出せず無言で思いだそうとしていた。
(なんでここにいるんだっけ?)
『それは昨日映画見ずに部屋に来てエリが泣いたからだよ。ついでに泣きつかれてエリが寝たからそのまま俺も寝たの。』
「って私の思考に入ってこないでよ!」
『…それはいいとしていい加減にしないと本当に置いてくよ。』
雪の言葉に時計を見ると時刻は7:50。
「いやぁ~早く言ってよ!すぐ用意するから待っててね!」
『分かったから早く準備してこい。』
雪の言葉を殆ど聞かずに私は隣の自分の家へと走って行った。
最初のコメントを投稿しよう!