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松崎智一。
二二歳。
俺の仕事はいつも不定期だ。
朝は早ければ四時くらいから長ければ深夜まで、朝方まで落ち着かないときもある。
一日中何もないときもあれば、休みがもらえないときも少なくない。
今日は六時起き。
最近とても忙しい。
「智さん入られまーす。」
「よろしくお願いしまーす。」
俺の回りを取り囲むのは、たくさんのカメラ。
「よろしく。」
そして大勢の…スタッフ。
俺は指示されるまでもなく、いつものようにポーズをとっていく。
それにあわせて、カメラのシャッター音が鳴り響き、辺りにはフラッシュの光が飛ばされる。
数分ごとに髪の毛はセットされ、上着を変えられたりする。
何も抵抗などない。
数時間に及ぶ撮影が終わると、今度はレコーディングブースへと仕事場を変える。
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