ー元治元年ー  京

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快晴である。 見上げた空は何処までも遠く透き通っていて、ピイイと鳶の鳴き声が響き渡っていた 「鳶が鳴いちょるの~あんな透明な空じゃきに嬉しゅうてたまらんのんじゃろな」 鳶の気持ちなど解ろう筈も無い しかし、この男はそうに違い無いと思っている と言うよりはそうであるとしか思っていなかった。
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