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勿論、大仏に出入りしていた龍馬も詮議の対象であった。
それが不安の種である
しかし急ぎの用があった為、龍馬は明朝には出立しなければならなかった。
この時ワタクシはすでに龍馬の妻と定まっておりましたが、大仏はかような状況でございましたので変わらず扇岩にまだ居りました。
そこに出立する前日に会いに来てくださったのです。
「留守中は万事に気を付けるんぜよ」
京を立つ前の龍馬の言葉は数日後に起こる大事件を象徴するかの様であった
元治元年六月一日の夕方の事である。
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