大戦の幕開け……

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    「兄上…どうして此処に……」  龍弌は、声を震わせ眼には涙を浮かべ、久々に逢う兄項禅との再会を喜んでいた。 「それは…親父の仇を龍だけに任せる事が出来ないからだ!」  項禅も、久々に龍弌と再会出来た事を喜び、亡き父の復讐を龍弌に伝える。 「兄上…でもそれでは…母上が!」 「龍…確かに死んだお袋は怒るだろうな……  だけど! 親父が殺されて…指を加えて黙って観てる俺じゃ無いんだ!」  項禅は、父項冥の仇を血の繋がりが無い龍弌一人に任せるのが苦になり、出てきたと打ち明かす。 「それに…龍が居ない時もちゃんと稽古してたんだぜ!  弓も…親父並みとは行かないけど…誰にも負けない自信はあるぞ!」 「兄上…やはり…貴方は……」  項禅が、連合軍に参加した事に龍弌は素直に喜んで良いのか迷っていた。 「フフッ…しかも龍にバレ無いようにするのも大変だったんだぞ……」 「えっ! それでは…兄上は…自分と同じ部隊何ですか?」  そして、項禅の口から同じ部隊に居る事を知り、龍弌は唖然としていた。 「あぁ…隠れて観てたけど…龍! オマエは立派になった…天に居る親父とお袋も…喜んでるぜ!」 「兄上……」  龍弌は、兄項禅との久々の再会に余りの嬉しさに大粒の涙を零した。  その頃、飛燕と蔵馬は朱雀に直談判する為に、部屋に向かって居る最中だった。
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