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「では…他に意見が無ければ…軍議を終了致します……」
朱雀は、議題の結論を纏め他に意見が無いか再度確かめる。
だが、誰一人として異議を唱える者は居なかった。
「解りました…では本日の軍議を終了致します……
皆さん…半年間宜しくお願いします……」
そして、軍議は半年間の期間延長と言う結論で終了した。
「龍弌…これから暇か? ちょっと付き合えよ……」
龍騎は、部屋を出るとそっと龍弌に近付き話し掛ける。
「どうしました? 龍騎殿……」
流石に、龍弌も少し疑問に思いながら答える。
「いやーたまにはさ…軽く手合せでもしないか?」
「手合せですか…良いですねあの時以来ですか……
又…私が勝たせて頂きますよ!」
龍弌は、龍騎からの手合せを承諾すると、龍騎の故郷で手合せをした事を思い出す。
「おっ! 言うね…今度はちゃんと繋がる木刀だから…油断してると痛い眼を観るぞ!」
そして、龍弌と龍騎は練習用の木刀を持って、古城裏の広場に向かった。
昔は、山や森等があった場所だが、時が経つにつれ伐採等で森は枯れ、山も削られていた。
「フゥー…結構広い場所だな……」
「昔は…緑も沢山あって…良かったのですが……」
龍弌が、昔の名残を思い出していると龍騎が笑顔で話し掛ける。
「んじゃ! 一丁手合せ…願おうか!」
「望むところです! お互い一切手加減無しですよ!」
龍騎と龍弌は、訓練用の木刀を取り一定の間合いを開ける。
龍騎と龍弌の間合いに緊張感が漂う。
雰囲気から言うと、手合せと言うより、真剣勝負と言っても過言ではない。
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