大戦の幕開け……

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    「それでは…皆揃った事だし軍議を始めよう…朱雀殿……」  遅刻した飛燕に鋭い視線で睨む朱雀の横で、蔵馬がそっと軍議を始めるよう語り掛ける。 「解りました…では軍議に入りましょう……  まずは…皆さんも知っての通り…今我が軍では志願兵が加わり…我等の兵力は帝国に匹敵出来る所まで来ました……」 「ナカマ…フエタ…ワレ…ウレシイ……」  志願兵が加わり、共に戦う仲間が増えた事に青龍は、素直に喜び両腕を組みながら頷く。 「それだけ…俺等のやろうとしている事に民衆が期待していると言う事か……」  青龍に続き、龍騎も志願兵の多さに民衆からの願いと期待を感じていた。 「だけど…志願兵が増えるのは良いんじゃが……  ワシは…もう少し控えてくれると有り難いんじゃが……」  逆に玄武は、志願兵が増えるに連れて少し疲れた表情を浮かべ、皮肉を込めた意味で話す。 「ですが玄武殿…貴方の貢献のお陰で…志願兵も元から居た兵士と変わらない力を付けているんですよ……」 「朱雀…そう言って貰えれば…ワシも少しは頑張れるよ……」  玄武の言葉に、朱雀は優しく語り掛け玄武の働きを労う。  その一言に、玄武は朱雀を見つめ笑顔で返す。 「どうやら話がずれてしまいましたね…本題に戻りましょう……」 「まぁ…良いじゃん朱雀…少しは肩の力を抜けよ…疲れるだけだぞ……」  軍議を始めたにも、本題すら話していない事に朱雀が気付き話を戻す。  だが、堅苦しい事が苦手な飛燕が朱雀の後ろに周り話掛ける。 「飛燕殿…そのお言葉気持ちだけ頂きます……」  朱雀は、後ろを振り返り飛燕に対して珍しく笑顔で返した。  だが、振り返った朱雀の表情を観て、飛燕の表情が一瞬で固まる。  他の者達からは見えないが、朱雀の笑顔に飛燕は恐怖を感じていた。
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