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「まっ…まぁ…二人共気を取り直して本題に入ろう……」
蔵馬は、朱雀の表情を観て怯えている飛燕の間に入り、話を本題に戻すように仕向ける。
「解りました将軍…では今回の議題は兵士の増加に伴い…連合軍は今迄とは比べ物にならない軍勢になるでしょう……
そこで…我等以外に護衛隊長並びに…兵士を纏める部隊長を決めたいと思います…宜しいですね……」
朱雀は、まだ席に座っていない飛燕を差し置いて淡々と本題を話す。
そして席に座り本題の内容を聞くと、飛燕が朱雀を見つめ意見を述べる。
「部隊長は…今迄の連合と絶影団の中から優秀な者を選んだらどうだ? 朱雀……」
「確かに…慣れてる者が継続すれば混乱は無くなるじゃろう…飛燕殿の意見ワシは賛成じゃ!」
飛燕の意見に、玄武は納得した表情を浮かべ、いち早く賛成の意を唱える。
「なるほど解りました…では部隊長は飛燕殿の意見を尊重し選びましょう……
では…残りの護衛隊長の方に重点を起きましょう……」
朱雀は、飛燕の意見を汲み取り部隊長の案を終わらせると、残っている護衛隊長の案に話を変える。
「ゴエイ…タイチョウ?」
「確かに…今すぐに護衛等必要か? 俺には必要無いと思うが……」
護衛隊長の話になると、青龍は少し不思議がり龍騎は、必要性を朱雀に問い掛ける。
「龍騎殿…今迄の戦とは違いこれからは帝国本隊と戦う訳なのです……
己の身を守る為に…最低でも二人は必要です…宜しいですね……」
朱雀の言葉に、他の者達はこれまでの戦とは違う事に気付き、表情を曇らせる。
「それで…護衛を選ぶ方法はどうするんだ朱雀?」
皆が、表情を曇らせ黙っている最中、飛燕だけが真剣な表情で朱雀に問い掛ける。
「飛燕殿…今此処に居る連合兵士から皆さんで選んで頂きます……」
飛燕の問い掛けにも、朱雀は一切表情を変える事無く淡々と説明を続ける。
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