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~Prolog~
私は憂いている。
私は星の"始まり"から"終わり"までを識る者である。
生まれたその時に人に見いだされ、その中の一人の娘と、共に私から見れば短い時を過ごした。
人は儚い。
今、私は独り契約の元、この場所に留まっている
私は、孤独を知った。
だが、希望も確かにある。
"記憶"に在る通り、私は"人の身の己"を得た。
それだけではない。
その者から"記憶"には無い、"私に近き己"が生まれたのだ。
人々が私の"記憶"と違う道を歩き始めている!
あの心優しき娘が望んでいたように…!!
その事実、そして我が半身達の誕生に私は歓喜した。
だが、それもすぐに浮かび上がった新たな"記憶"によって、泡のように儚く消える。
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