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「冗談だって~…そう真面目に取るなよ真面目バカ」
「本気で殴るぞお前!?ったく、啓太も一樹のいう事真に受けると人生苦労するぞ?」
「え?なんで?」
きょとんとした表情で聞き返せば、思わず大和は頭を悩ませその横で一樹は声を上げて笑っていた。
「?」
「啓太…お前のその純粋すぎる所が俺には心配だよ…」
「ホントホント…啓太ってば嘘でも信じちゃうんだもんなー」
「嘘って…?」
そう言って一樹の方を振り返れば、一樹は再び声を出して笑い出す。
「アハハハハハっ!」
「ほら見ろ。啓太すっかり信じきってるじゃねーか」
「ハハハっ…!啓太ごめんごめん。さっきのは嘘だよ」
「え!一樹騙したのー!?」
そう言って啓太が叫べば、そう簡単に笑いが止まらないのであろう一樹は目に涙を浮かべていた。
「ごめんって。…にしてもお前ホント何でも簡単に信じすぎんなよー」
「騙すお前が言うな。いいか啓太、少なくとも一樹のいう事は真に受けるなよ?あいつのいう事を聞いても九割が嘘だから」
「失礼な事言うなぁ?啓太に関しては十割は嘘だぜ?」
「それ嘘ばっかって事じゃねーか!!」
「よー?なんか面白そうな事してんなー」
叫ぶ大和の肩に腕を回し、会話に入ってくるのは『天宮 誠治(あまみや せいじ)』といい誠二もまた親友の一人で、良くこの四人で居る事が多かったのだ。
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