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「誠治!」
「天宮くん!!」
反射的に身を低くし、誠治は炎を避けた。
いくら炎の威力が強くてもほぼ直線にしかならない攻撃はかわすのが簡単なのだが、もしまともに喰らえば軽い火傷どころでは済まないだろう。
「はっ…いいのか?そんな惜しみなく使っちまってよ…そんなんじゃすぐになくなるぜ?」
「相手の心配なんて余裕ですね。まだ、替えは沢山ありますから」
そう言いながら腰にぶら下げているウェストポーチを軽く叩くと、その大きさと膨らみから恐らく五、六本は入っていると見える。
その様子を見て思わず誠治は小さく舌打ちした。
「さて…それじゃあ天宮さん。そろそろ死んでもらいましょうか」
「…そういう台詞は……勝った時に言うんだな!」
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