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「…くそっ…!山下!頼むから離せよ!」
「大平くん。君が今出て行った所で何が出来るっていうのさ」
「じゃあこのまま黙って見てろって言うのか!?」
大和は誠治を助けようと飛び出そうとしたが七観によって止められてしまう。
「君は怪我してるんだよ?そんなんじゃ手助けはおろか足手まといにしかならない」
「…そうかも知れないケド……!」
「もしも今天宮くんを助けたいって言うのならせめて策がなきゃ…」
「策だな…策があれば良いんだな」
そう言って大和は改めて辺りの状況を見回し確認した。
既に潰れてるとはいえいくつかの備品等はまだ残っている。
「…なぁ、あれ…使えると思うか?」
大和の視線を追いながら何かに気付いたのだろう、七観はしばらく考えると頷いた。
「そうだね…ここは潰れてどれ位経ってるの?」
「三ヶ月…位だな」
「…ちょっと難しいかも知れないケド、やってみる価値はあるかもね」
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