別組

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  「惜しかったですね…後少しだったのに」 「いやーホント残念残念…」 「あなた達の狙いは僕の持ってるスプレーですか…だけど、そう簡単には渡しませんよ!」 再び炎が襲ってくる。 流石に何度か受けている誠治にとっては多少の耐性がついてきたが初めて受ける七観にとってはキツイものがあるだろう。 「うーん…やっぱり中々近寄らせてくれないなぁ…」 「…おい」 ふと声を掛けられ、七観が横を振り向くと誠治は少しの間を置いて静かに口を開いた。 「お前…なんか飲みモン持ってねぇの」 「……え?」 「だから飲みモンだ。水でもなんでも良い」 「…それなら、鞄の中にあるけど…」 それだけを聞くと、誠治は先ほど居た場所へと走り出し逆に止まっていた為に狙われたのだろう七観のすぐ横を炎が通り過ぎる。 「あはははは!止まってるとすぐに焼け死んじゃいますよ!?」 「ほんと…少しは休ませて欲しいなぁ。僕は天宮くん程体力あるワケじゃないんだから」 「じゃあ、今すぐ楽にしてあげましょうか?」 「それは遠慮しておくよ!」 七観は何とか鬼の攻撃を避けながら誠治の方に目を向ける───が、そこに誠治の姿は見えない。(あれ…天宮くんは何処に……) 「おい!そこの火炎放射器ヤロー!」 突然の叫びに驚き二人が声のした方に向けると、そこには水を被ったのだろう濡れている誠治の姿が見えた。  
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