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「それじゃ、こいつは頂くぜ」
「ふっ…別に一つや二つ位良いですよ。それに…僕にはまだあるんですから」
鬼は即座にウェストポーチからスプレーを取り出すと二人へと向ける。
「それに…そのスプレーもそろそろ中身が切れる頃だったんです。意味はなかったですね」
「…それはどうかな?」
七観の言葉に鬼は首を傾げ、誠治は持っていたスプレーを投げる。
音を立てて地面に落ちるかと思いきやその音が聞こえず、鬼が不思議に思い視線を移せばそこにはスプレーを持って立っている大和の姿が見えた。
「仲間?なんで……」
大和はスプレーを上に向けると勢い良く噴射させ、その下から炎を灯すと炎は勢い良く噴出される。
思わず鬼は驚くが、それからしばらく経ってもなんの変化もない。
「……駄目か……?」
「は……はははっ!何を企んでいたかは知りませんがどうやら意味はなかったようですね!」
鬼は立ち上がるとライターとスプレーを構える。
二人が「駄目だ」と思った瞬間、天井から大量の水が噴出した。
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