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「あ…!あぁ…!」
「天宮くん!落ち着いて!!」
しかし、七観の声が聞こえないかの様に誠治はその足を進めていく。
「天宮くん!!」
『どうした!?何があったんだ!?』
電話口から聞こえる声。
先ほど誠治が落としたのだろう、七観は急いで携帯を拾うと電話を耳に当てた。
「福山くん!?」
『その声は山下か!?どうした!!何があった!?』
「大平くんが襲われた!!早く来てくれ!!」
一樹と啓太は互いに顔を見合わせた。
大和が襲われた…と、いう事は……
「やばいぞ…もしかしなくても誠治の奴キレてる!!」
「急がなきゃ!!」
一樹は携帯をポケットにしまい込み、二人はその場から走り出した。
「おね…が……!助け…!」
誠治に殴られた所が酷く腫れており更には青痣にもなっている。
自分の身を守る様に身を縮こまらせ、怯える目で誠治の方を見るが誠治はそんな状況を見て小さく笑うだけだった。
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