真っ暗の底の底へ

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「嘘!!!そんな事思うわけはない!!!そんなのうちの財産を狙うための口実よ!!あんたの本心は見抜いてるんだから。私は55年も生きてきて、あんた程度の人間の本性くらいすぐに見抜けるのよ!!バカにすんじゃないわ。」 私も知らない私が私の中にいるのかな… あぁ、もう死んでしまいたいな 私の知らない私がいるなら もう死にたいな… 「本当に迷惑だったわ。この間、長男が病気になって入り浸られた時だって。私は調子が悪いのに、あんたはアパートに帰らなかった!!!帰ってって言ったら、あんたが親戚に何を言うか分からないから無理してたのに!!お父さんだってねぇ、ねぇ、お父さん?」 覚えているだろうか? 長男が嘔吐下痢になった時、お邪魔させてもらっていたのを なかなか旦那が帰りたがらず、その時、姑が体調をくずした 私は聞いた、帰った方がいいか、家の事した方がいいか… その上で、私は姑の看病しようと決めて、残ったんだ… 舅…どうして今まで知らん顔でテレビを見てるんだろう こんな異常な状況なのに… 私がおかしいから? 「おぉ…言っとったな」 やっと口を開いた舅 「お父さんだって、言ってたんだから、帰らせろって」 …あの時、いてくれて助かったって言ってたよね… 何でだろ… この人のどの発言をどう解釈すればいいんだろう それが理解できない私は頭おかしいのかな… 普通はその解釈ができるのかな…?
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