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「……萩原 奏太です」
あ、こたえた
萩原はそのあと目を閉じた
何かに耳をすませるように少し近付いてきた
「?」
「…変わった音がする」
「音?音なんかしたか?」
「さぁ?ん?」
奏太は直哉にも近付いた
「………」
「おっ?」
奏太はガバッ と直哉から離れた。
その顔は少しまるで恐ろしいものを見たようだった。
「うえっ?何だ、どしたっ?」
「あの萩原くん…なにが…えーと、どうした?」
今の表情
何かあったのだろうか
直哉の何かに恐れた…?
何に?
「紀保原くん、前を見なさい!」
「ふへぇっ?…きゃー!」
直哉が意味不明な声をあげた
「次は理科室だから授業に遅れちゃだめよー!とくに紀保原くん!」
「ちゃんと行ってますよぉー?」
「川原先生がベル席にまにあってないと言ってました!」
「ぅえええっ」
その会話のあと起立、礼をして理科の用意をもって理科室に行った。
直哉はめずらしく早く席についていた
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