思い出の星に願いを

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僕は、月夜の海に立っていた 上は 星の海 下は 反射する星の海 ただ 何もせず 見渡す限りに広い水たまりを見ていた 小さな波が繰り返し押し寄せてくる そんな 普通の事を ただただ見つめていた 僕は、なんの為に海に来たのか? 意味は無い! 否 君に逢うため 何も語らず 微動だにしない 立ちすくんむ僕を見る優しい眼差し その優しい眼差しは、海の向こうから僕を見ていた キラキラ光る水面を 鼻歌を歌いながら 華麗に踊る一人の少女 まるでフィギュアスケートを見ている気分だった 普通に考えれば、それは一種異様な光景 だが 僕には、遊園地のナイトパレードを見ているような綺麗な光景だった 僕は 恐れる事もせず 少女に問いかけた 「楽しい?」 なぜ第一声に その言葉を選んだかと言うと 鼻歌を歌いながら華麗に泳ぐ少女が楽しそうに笑っているから 僕の言葉に少女は かるく会釈した 僕は そのまま、少女の返事を待つが 少女からの返事は無かった 僕は、負けじと次に問いかける言葉を選んだが その僕の感情も虚しく少女は 僕に かるく手を振り 大きな水たまりの彼方に消えて行った また、さっきの時間に戻った 遊園地のナイトパレードも楽しい時間を過ぎ 明かりが消えれば淋しさが訪れるのと同じで 今の僕も淋しさで胸が いっぱいだった 何を理由に? 分からない… あの笑顔を見たいから? あの綺麗な姿を見たいから? 否 君に逢いたいから 意味は無いが在る 君に逢いたいから 波の音が 僕を孤独にする 風の音が 僕を一人にする 君に逢いたい 考えれば 考える程に一人が切ない だから、明日も来るよ 君に逢いに… この場所に
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