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翌日、空は心の通う高校に訪れた。
といってもまだ授業中なのか校内はとても静かだ。
どうしようか迷ったあげく、とりあえずここは職員室に行くのが妥当だと思い、空が誰もいない廊下を歩いていると、最悪にもチャイムが鳴ってしまったのだ。
「げっ!!ヤベッ!生徒来るじゃん!!」
そそくさと何処か、隠れる場所はないかと辺りを見渡すと、
「ラッキー。あそこにしよ。」
保健室があったので、そこにいったん隠れるコトにした。
「なんで俺隠れてるんだ・・?生徒手帳返しに来ただけなのに。」
「何してんの?」
「うわっ!!」
びっくりした!目の前には昨日合った少女がいるではないか!
「えーと、幽霊〓でしょうか?」
空が恐る恐る聞いてみると、
「あんた馬鹿?」
と返って来ました。
「なんでアンタがいるの?」
「ん?あぁ!!ほらっ!お前の生徒手帳を返しに来てやったんだろが!
感謝しろよ!」
空は心の生徒手帳を取り出して心に見せた。
「??あー!!アンタ盗んだのー?信じらんない!!どーりで昨日ないと思ったわよ。」
「・・・・あのなーお前が昨日公園に落としていったのを俺が拾ったの!!」
「・・・あ・・あーそうだったの。」
明らかに今のやり取りを思い返してしまったと思ってる感じだ。
「じゃあ、返してもらおうかしら。」
と、心が手を延ばして手帳を取ろうすると、すっと手帳が引っ込んだ。
「え?」
「こういう時は、ありがとうございます。って言うべきじゃないか?」
そう言った空の顔はいたずらたぽくニヤニヤしている。
「くっ・・」
くやしい!!なんで私が!?まぁ拾ってもらったから当然なんだろうけど、よりにもよってコイツにか!?
「ありがとう・・ございます。」
どーだ!言ったぞ!
「まあ、いっか。はいどーぞ。オマヌケさん。」
心の努力?あって手帳は無事心の元に帰って来た。がっ!
コイツいっぺんシメたい。
心は半分本気で思った。
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