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真っ暗な空からこんなにも白く美しいものが降ってくるコトが幼い頃の私にとっては不思議だった。
歩いていた足を止めると心はそっと手を前に出し、手の平に雪の花びらが降りてきた。
けれどそれはすぐに心の手の中で水に変わる。
心はそれに少し悲しそうな表情をしたが、すぐに雪の降る真っ黒な空に向かって
「早く春になれよ!!
お前もがんばれ!太陽!!」
と、突然言った心の言葉に闇に隠れて見えない太陽が「頑張るよ」と言ったのかどうかは心は知らない。
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