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・・・・・
「おい!アンタ!」
え?アンタって私?
「お前のコトだよ!!
人のコト転ばしといて謝りもしねぇのかよ!!
こっちはめっちゃくちゃ痛かったんだぞ!!
おい!!聞いてんのかよ!!ボケッとしてんじゃねえよ!」
なっ!?なんだコイツ!?そりゃあ走ってて勝手に転んでぶつかった私が悪いケド、こっちだって転んでるんだし、「大丈夫?」の一言くらいあったってバチは当たらないんじゃないの?!
心が目の前の男に言われたコトに心の中で腹を立てていると、
「おい!聞いてんのかよ!」
その瞬間心は逆切れした。
「聞いてるわよ!!そんなにどなんなくたっていいでしょ!!ぶつかったこっちも悪いケド、そっちもポケッと突っ立ってんじゃないわよ!!」
「なっ!・・・逆切れしてんじゃねぇよブス!!」
「ブス!?アンタに言われたくないわよアホ!」
そんなやり取りをしている間に二人の周りにはいつの間にか人だかりが出来ていた。
そりゃそうだ、二人とも道のど真ん中でしかもデカイ声で言い争いをしていたのだから、
周囲からは「別ればなし」とか「浮気」とかいう、とんでもない誤解を招く発言が飛び交っていたので、二人は互いの顔をチラリと見合わせると、
“とりあえず・・・逃げよう!!”
と、目線で合図し孟ダッシュでその場を去った。
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