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走り着いた先は薄ぐらい公園だった。
「はぁ・・はぁ・・なんで・・なんで俺まで?」
「あのままあそこにいたら騒ぎになってたでしょうが。」
「それはお前のせい・・」
「あなた赤木 空でしょ?」
空の言葉を遮ると心は自信たっぷりに言った。
「え・・?」
「CMでよく見るから知ってる。でも・・テレビとは大違いね・・」
「?」
「私とたいして身長変わらないのね。」
そう言うと、心は自分の頭と空な頭を手の平でなぞるようにして比べた。
若干空の方が5㎝高いくらいだ。
「お前・・・ふざけんなよっ!!」
確かに、男にとって女との身長が大差ないというのは正直キツイものがある。
しかもそれを露骨に言われては・・
「あぁ、ゴメンゴメン。
テレビだともーちょっと高く見えたもんだから。」
「まだ言うかっ!!」
「あはは。ゴメンって。
あっ!私もう帰んなきゃ!ゴメン!またね✋」
そう言うと、心はさっさと一人、空を公園に残したまま走って夜の闇に消えていった。
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