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18歳、先ずは両親が消えた事に気付いた。
続く来世、友人達が消えていた。
転生を繰り返す度に周りから知っている人達が消えてく。
18歳になるとそれに気付く。
最初の内は寂しさがつのり、涙を流した。
しかし、それが続くと哀しみも薄れ自分はこのまま18歳まで生きる転生が続くのかと不安になる…死にたい…もう嫌だ…
18歳で死ぬと云う事実は受けいれよう。何故この転生は続くのか?
現実は残酷だ。この荒廃した世界では生きる事も死ぬ事も贅沢、自分の意思は働かない。
繰り返す転生。
死に行く人々。
やがて僕が18歳になる頃には、前世での知り合い達は全員消えていた。
だが転生は終わらない。
知り合いが消えて周りから見知らぬ人達も消えていく。
いつしか僕の周りから、生存者は数える程になっていた。
転生を繰り返す度に周りの人々は変わり、消え去っていく。
やがて、荒廃した世界には自分と新たな転生で知り合った少女一人になっていた。
僕と少女はさ迷う。
荒廃した世界をひたすらに。
しかし、焦土と化した世界にはいつしか人影は無くなっていた。
…もうこの世界には自分と少女しか生存者はいないのではないのだろうか…
いつしか少女と僕は愛しあっていた…
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