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俺は、中から折ってある一枚の紙を取り出した。
その、紙には「好きだ」の三文字と右下に「後藤より」と書かれている。
ふざけているとも言える内容だがいつも、近くにいる俺が好きになった理由を書くなんて馬鹿げていると思い書かなかった。
もう、これは必要無いな。
俺は、紙を再び折り紙飛行機を作り出した。
後藤「よし!!行け、初恋失恋号!!」
俺は、紙飛行機を夜空に突き刺すように放り投げた。
紙飛行機は、ぐんぐんと夜空に近づいた。上昇を辞めた紙飛行機は、横向きになり夜風を切り裂きながら、屋上のフェンスを越え下に下降して行く。
じゃあな、俺の初恋。
俺は、紙飛行機を見送りながら屋上を後にした。
今日の朝のニュースでは、どうやら明日は暖かくなるらしい。
着地した紙飛行機は、溶けた雪によってぐちゃぐちゃになり消えるのだろう。
この、思いと共に・・・・
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