桜の雪

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「亜美さん。」 「遠藤さん…」 遠藤さんはあたしの顔を見ると少しだけ笑って 頬を撫でた。 「帰ろうか。」 優しく響く声に感謝した。あたしがいっぱいなけるように 一人にしてくれたことがちゃんとわかった。 「お兄ちゃんがいたら遠藤さんみたいなんでしょうね。」 「ひどいなぁ。俺は亜美さんが好きなのに。」 そう言う遠藤さんはとても穏やかで きっと遠藤さんが言う 『好き』 も妹に言うみたいな物なんだと感じた。 こういうとなんだかひどい気もするけど 本当にそう思った。
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