シルバー

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冬夜と行った牛丼屋さんに遠藤さんとついた。 相変わらず作業服の人やおじさんが多い。 冬夜のあの綺麗な顔で この場所にいたことを思い出して笑ってしまう。 「どうしたの?」 相変わらずの笑顔でそう問う遠藤に言った。 「いや、おいしいなと思って。」 そういえばあの時あたしには何もなかったのに 今はなんだか幸せで、 足りないものっていったらあの人くらいで 不思議な気がした。 食べ終わると遠藤さんは会計に向かった。 今日はあたしがおごる といったのに 「お父さんだからね。」 と冗談を言って会計をすませてしまった。
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