シルバー

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店を出るとまた雪が降り始めていた。 真っ黒な紙に白い絵の具を無造作に振り撒いたみたいに見えた。 空を見上げると月も星もなく 雪はほんの1メートル上から現れているようにも見えた。 「なにしてるの?」 ほらいくよ。 と言うように遠藤さんは手招きをした。 あたしはその手招きにつられるように横に並んだ。
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