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「間違いなく、TIARAのBLUEだよな?」
観念したように頷く。するり、と髪をほどけばまったく癖のないきれいなストレート。
ゆっくりと上げた顔に光る瞳は蒼。
「君がBLUEだってこと、黙っててもいいよ」
「本当、ですか?」
必死の形相に思わず笑みが浮かぶ。うまく、乗ってきた。
「その代わり、俺の彼女になってくれたらね」
大きな目が見開かれる。
「本当の、じゃなくてフリ。俺、告白多くて面倒なんで」
ぐっと唇を噛み締めたのが見えた。さあ、どうする?
「わかり、ました」
知らなかったんだ。どう考えても立場的に俺のほうが権力もなかったはずなのに、どうして了解したのか。
どれだけ君が、仕事にかけてたかを。
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