先輩

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そもそも私達が出会ったのは、大学のサークルだった。 彼は二つ上の先輩。 直感直情バカとよく呼ばれるくらい、思ったことをすぐ口にしてしまう人で、しかもいわゆる熱血タイプだから怒ると怖いと私達後輩の間では若干恐れられていた。 それでも、人に嫌われる人ではなく、子供好きの世話焼きやさんで、私達はおやびんなんて呼んで親しんでいた。 因みに、私はと言えば、仕事はとにかくパッパと終わらせたい上に、反省会などでは先輩後輩関係なくミスを指摘するので、姉さん(あねさん)と呼ばれていた。 おやびんと姉さん、良いコンビと言えば良いコンビ。 でも、お互いに自我が強い分ぶつかり合うことも…。 それでも、お互いにお互いを認めていたし、私は先輩として彼を慕っていた。
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