葵 4歳~入園式~

10/10
前へ
/122ページ
次へ
「いえ、こんなぐらい 大したことじゃ無いですよ」  涼は紙を柳に返そうとした。 「いえいえ! それでは、私共の気が収まりませんので。 ――あぁ!! 急ぎませんと、でわ失礼致します。葵お嬢様行きましょう!!」  柳は、葵の手を取りと走って行った。  その後ろ姿を眺めている涼。  途中葵が振り返り手を振った。  涼も微笑みながら手を振り、連絡先が書かれた紙に目を落とす。 「――あっ」  紙と一緒に真っ赤なリボンが握られていた。
/122ページ

最初のコメントを投稿しよう!

136人が本棚に入れています
本棚に追加