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その時
「葵お嬢様!!捜しましたよ!旦那様と奥様の飛行機の時間が――」
と柳が近づいて来た。
近くにいる涼に気づき怪訝そうに涼を見る。
すると横から
「あしょこにリボンがおちて、りょうお兄しゃまがとってくりぇたの!」
っと葵が噴水を指差し必死に説明する。
「それは、失礼致しました! 葵お嬢様がお世話になりました!!」
「いえ。小さな姫のナイトになれて嬉しかったですよ」
涼は、優しい笑顔で言った。
「あぁ! そんなにお濡れになって――!
ですが、申し訳御座いません……我々は、今時間がございません。ご無礼を承知ですが、後日こちらの方に御連絡を」
と言い小さな紙を涼に手渡した。
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