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だが弱音を吐いても仕方がない。
とにかく、進む
始めて見る道を、勘頼りで進む。
大通りから少し中に入ると、人通りが少なくなってきた。
それでも畑や空き地は見当たらないので、意外と大きい街なのかもしれない。
時刻は夕方。
少し肌寒い風が体を包む。
俺は古びたカバンをしっかり握り締める。
手にする資格があるのか、正直分からない。
だけど、俺にとってはかけがえのない大切なもの。
肌身離さず持ち歩く。
……。
ふと、歩く先に公園が見えてきた。
今は子供達も遊んでいないようだ。
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