運命

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なんとか一郎も、直樹の仲間達に入って、自分を変えようと努力をしていた。 今考えれば、十七歳の不良グループに二十歳になる男が入るのも、相当苦労したろうと思う。 けど一郎は、それだけ自分を変えたかったのだろう。 二時間程直樹達はスケボーを楽しんだ。 目立つ連中だったので、同じように夜に徘徊する少女達も自然と寄ってくる。 「直樹君、私にもスケボー教えてやぁ。」 少女達が直樹に話しかける。 「あぶないし、やめとき。しかも俺、人に教えるんとか苦手やし。」 直樹はそういうと立ち上がり、 「なぁ、ノド渇いたしコンビニでジュース買ってくるわ!」 「あ、直樹!俺のも買って来て!」 仲間の一人が手を挙げる。
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