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自分は悪くないと訴える璃湖。
璃湖がそう言うと、さっきまで眠っていたはずの眞狼が、
「罰を受けるのは花月だな」
と呟いた。それを聞いて花月は目を点にした。
「ちょっ、ちょっと待ってよぉ。私が一人であの罰を受けるのぉ?」
「あの罰を受けたくないなら、悪戯をするな!」
ごもっともな意見。
亜梨亜先生は理科の先生だ。なので罰は……。
その罰を思い出して、クラス一怖いと言われている流亜(ルア)がポツリと呟いた。
「闇に食われないように気をつけて。理科室は特にそういうのがうろついているって聞いたことがあるわ…ふふふ」
亜梨亜先生の罰は、“夜の十時に独りで学校に来て肝試しをすること”
「コホン。クラス会議は終了にする。以上だ」
八手はそう言うとクラスのみんなと一緒に教室を出た。
キーンコーンカーンコーン…
下校時刻のチャイムが響く。独り残された花月はトボトボと理科室に向かって歩き出した。
☆☆☆
その夜、楓ノ木学園に一人の少女の叫び声が響いたのは言うまでもない。
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