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「巳栗ぃ…何か言ったぁ?」
巳栗の声に反応して花月が睨む。
「い、いえ…何も…」
「巳栗をいじめるなよ」
さっきからジィィと巳栗を睨んでいる花月に眞狼はそう言った。
「はぁいっ!眞狼は兄思いなんだねぇ」
花月はそう言うと逃げるようにしてその場から立ち去った。
その後ろを璃湖が歩きながら追いかける。
その様子を見ていた巳栗はゴンッと電柱にぶつかった。
「………」
「……巳栗…またかよ。昨日も電柱にぶつかってたよな?」
「そ、そうだっけ?…車だったような気もするけど…」
「車でも電柱でもないわ。看板よ」
「うわっ!?流亜っ!!?びっくりさせるなよっ!!」
急にどこから現れたのか、流亜がいた。
「酷いわね。そんなにびっくりしなくてもいいでしょう?巳栗はそんなに驚いてないのだから」
流亜が巳栗の方に視線を向けた。
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