1:伊丹

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軽い揺れの中のホールドだったのでキャビンの温度はいつもより低めだ。 酔わないようにチーフパーサーが指示したのだろう。 伊丹の管制から着陸の許可がでた。 小山機長はアプローチ・チェックリストを読みあげるよう、副機長の山本にゆう。 そして、大阪城が見えるあたりでギアダウン指示をしてダウングリーンが確認するとオートパイロットを解除し手動にした。 伊丹の滑走路が見える。 「アプローチ・ミニマム!」 山本のコールアウト。 「チェック!」 機長が答える。 「アプローチライト・インサイト」 進入灯を真昼のように輝かし250㌧の機体が轟音とともに270㌔で通過する。 「ミニマム!」 最低進入高度になった事を山本がコールした。 この時点で機長は着陸するかゴーアラウンドするか決めなければいけない。
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