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自分の事なのに、自分のことではないようにあっさりと。
「疑わないのですか?」
「なにを?」
「私の言ったことです。」
「疑う理由などないでしょう。」
「えっ・・・どうして・・・私はあなたとそれほど関わっていないのに・・・。」
重衡があっさりと言い切ったことに栞は本当に驚いていた。
「花が咲いているように平家という花も散るときが来ます。この桜も今宵かぎりですか・・・。」
「今宵だけではないかもしれないですけど・・・。」
桜を見て重衡が言った言葉に弱々しく続ける。
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