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「…いつから、俺を知ってたの?」
話を戻したのは俺だから
後には、引けない
「教えてあげない。俺にも男のプライドがあるし」
少し笑って
彼は俺の頭を撫でる
「何だよそれ…なんか狡いじゃん」
子供みたいな口調になってしまい
思わず、苦笑い
「ズルイかな…?」
蓮が顔を覗き込むから
「…‥ず、狡い…かも」
言い切れなくなってしまう
彼は思いきり空気を吸い込みながら
「んー…やっぱ海は朝に限るねー」
伸びをして、車に乗り込む
「え、ちょっと蓮…答えろよ」
置いて行かれるなんて思わなかったが
慌てて、助手席に乗る
「発車しまーす」
聞こえてる癖に
わざと答えてくれないなんて
俺より年上で
俺より子供だ
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