‥日々を‥

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「…っ蓮、信号青だよ…」 「…‥もう少しだったのになー、残念」 もう少しで 唇が重なる所だった 何事も無かったかのように 車は走り続ける 混雑した繁華街 カップルで溢れる歩道 ビルばかりの街 「お腹空いた…」 景色に惹かれないから 次の欲求が出てくる 「圭吾は何が好き?」 街中を抜けると 再び海添いに出た 「肉かなー…蓮は?」 「俺?俺は…圭吾が好きだよ」 変わらない口調で 平然と言われたから 「…バカじゃないの?俺を騙しても何も特にならないのに」 悪態をつかないと 赤面してしまいそうだった からかうのも いい加減にして欲しい 「俺は本気だよ」 「…何で、俺なの?マスターの店には可愛いコいっぱい来てんじゃん」 今時のギャルとか 蓮に似合いそうなコばかり 「…圭吾がいいの」 「まじガキ…」 やはり、彼との時間は とても楽しい この気持ちを 何と呼ぶのだろう
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