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「いや、こっちの台詞なんですけど!てか何でバス?いつもリムジンじゃん」
説明するのが面倒で
「…下々の気持ちを味わう社会科見学?」
「あはー笑うー。…ふざけん、なっ!」
ほぼ空っぽの鞄で
背中を叩かれる
「痛い痛い…相変わらず名前に見合った重たい鞄をお持ちで…」
「うっせ。圭吾には負けるってー」
戯れ事を言いながら
バスに乗り込む
ミツルも俺の大切なダチ。シンジと一緒によく飲みに行ったりするけど
会計とか計画とかは
しっかり者のミツルの仕事
「家出か…で、今何処住んでんだよ?」
「ホームレス高校生?」
一番後ろの席を陣取って
笑いながら事情を説明する
「真面目に答えろよ!こっちは心配してんのにさ」
そっぽを向く彼の頭を
軽く撫でると
チラ、と此方を見る
「…ミツルってさ、背は小さいけど優しいよな?背は小さいけど。」
「二回も言うなっ!」
「…ゴホンっ!!」
サラリーマンのわざとらしい咳ばらいで
「「スミマセン…」」
騒がしかった事に気付き、反省。
こういうのに憧れてたから
とても、楽しい
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